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バックレ・バックレる②

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TOP 人材派遣を知る 人材派遣の用語 バックレ?バックレる② (「①」からの続き) 逃げてビクビクするより、相手に非を認めさせる 【バックレをしたら、あとはどうなるのか】 ・損害賠償は現実にはない。派遣会社には割に合わない バックレをしてしまった人、しようかどうしようか迷っている人が気になるのは、「バックレをしたあとはどうなるのか」でしょう。 ①派遣先や人材派遣会社からは損害賠償を請求される ②人材派遣会社の間で出回っているブラックリストに載って、ほかの人材派遣会社からも雇ってもらえなくなる ……といったものが代表的なものでしょう。 すでにこのサイト内で繰り返し取り上げていますので、ここでは要点だけ書いておきます。 まずは、①派遣先と派遣社員には何ら契約はありません。「派遣社員は仕事上の指示を受ける」というだけです。ですから、バックレても派遣先との間では契約違反になりようもありません。 問題になるのは、雇用契約を結んでいる人材派遣会社です。 契約違反ですから、理屈としては損害賠償を請求したり、裁判に訴えることもできます。 が、裁判のために雇う弁護士の費用が高く、全面的に向こうが勝訴しても割に合いません。また、その裁判にかかわる担当者を決め、その分の人手を割かなければなりません。 「そんなことをしているよりも、また1人でもダマくらかして、派遣先に送り込む」ということに労力を使うでしょう。 続きを読む 折りたたむ ・ブラックリストなど存在しない ②にかんしては、「ブラックリストに載るも載らないも、ブラックリスト自体が存在しません」。 これはおそらくは、金融機関が制度として持っている「信用情報」からの連想でしょう。 銀行や消費者金融は、互いに利用者の借金の額、過去の踏み倒しなどのトラブルが分かるように情報を共有しています。これを信用情報といいます。 この信用情報は専門の業者があって、そこがデータとして保存しています。金融機関は自分たちが持っている情報はそこに提供し、必要なときはよその金融機関の分まで合わせてチェックします。 その業者は、決して闇の存在でも何でもありません。普通に企業として存在しています。 ちなみに、「信用情報」は、金融機関にとっては、「客」の情報です。 一方、派遣社員は

バックレ・バックレる①

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TOP 人材派遣を知る 人材派遣の用語 バックレ・バックレる① バイトやパートよりもバックレのでやすい人材派遣 「バックレる」の語源は、「しらばくれる」です。「素知らぬ顔をする」とか「とぼける」「知っているのに知らないふりをする」という意味です。 省略されて「バックレる」です。と、同時に、「逃げる」「サボる」といった意味合いが加わりました。 人材派遣・パート・アルバイトにかんして使われると、「連絡もせずに、仕事に出てこなくなる。姿をくらます」という意味になります。 【5人連続で初日でバックレ、残ったのは私だけ】 ・示し合わせたのでもないのに、全員初日で来なくなった 私がいた地方の電子部品工場では、たった5ヶ月の間に5人が連続でバックレました。しかも、いずれも初めて出勤した翌日にはもう出てこなくなりました。 ちなみに、その間にこれ以外に送られてきた派遣社員はいません。また、この5人は同じグループでも互いに知り合いでもありません。 つまり、データはたった5人しかいませんが、「100パーセントの確率で、たった1日でバックレてしまった」ということです。 続きを読む 折りたたむ ・1人は「昼食に行ってきます」でそのままバックレ そのうちの1人は、私と同じ持ち場に来ました。電子基板の所定の位置にちゃんと穴が開いているかどうかを検査する担当です。20代なかばぐらいの、小柄なお兄ちゃんでした。 朝8時に出勤してきて、午後には見なくなりました。「どこかよその持ち場に回されたのだろう」と思っていました。 あとから聞いたのですが、「昼食に行って、そのまま戻ってこなかった」とのこと。おそらくは着替えもせず、作業服のまま外に出たのだろうと思います。 派遣先に“勤めた”のは4時間ほど、ということになります。 ・初日にいきなり夜勤、怒鳴られる。で、次の日は来ない もう1人も、同じぐらいの年代でした。 初日から夜勤です。で、その勤務が始まって、2時間ぐらいの時に、たまたまその横を通り掛かりました。 正社員の工員から、ほとんどヒステリーというしかないぐらいのひどい罵声を浴びていました。 「来たばかりで、まだ説明を受けるぐらいしかしていないだろう。怒鳴られるようなチョンボのやりようもないはずだが」と思ったのを覚えています。

派遣の面接・履歴書。「仕分け作業」「簡単な検査」の志望動機をどうするか

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TOP 職場に入るまで 登録面接はここに注意 志望動機をどうするか 相手にバレているのに、「人材派遣・志望動機の例文」丸写しをやりますか? 「『仕分け作業』や『簡単な検査』に応募しようと思うけど、志望動機が思いつかない。履歴書が書けない」という人は多いでしょう。 「そもそも、派遣社員になるのに、志望動機なんてあるのか」というのが正直なところでしょう。 私は、かつては正社員としてアルバイトを使う立場でした。その経験を思い出して、「こんな志望動機ならば、歓迎。その人を採用したい」というのを書いてみます。 【たくさん紹介されている「志望動機の例文】 ・志望動機例文・三題 まずは次の志望動機を、「自分が採用する側・その人を使う側」の気分で読んでみてください。 A=私は以前から、流通業界に興味があり、ぜひその分野での仕事につきたいと思っていました。 これまでにも、宅配業者での仕分け作業・出荷作業の経験もあります。体力と仕事の丁寧さには自信があります。 また、新しいことにも積極的に取り組みたいと思っています。働かせていただくことができたら、一生けん命に勤めさせていただきます。 B=私はこれまで製造業で働いた経験がありません。「そんな自分でもちゃんとやり通せる仕事を」と考えると、どうしても、「シンプルなもの」「未経験者でもできるもの」と考えることになります。 そういった目で募集を見ると、こちらの「仕分け作業」が目に止まりました。 幸い家から近く、通うのにも問題なさそうです。 また、期間が「6ヶ月」と比較的短いのも、選んだ理由です。この間ならば、最後までしっかりとやり通せると思います。 C=「簡単な仕事」となっている方がいいと思った。家から近い。工場は今までやったことはない。私はあまり根気はないかも知れない。けど、この仕事だけは頑張ろうと思う。 続きを読む 折りたたむ ・ポイントは「自分の言葉で書くこと」 あくまで、「私が採用する側だったらば……」ということですが、最も評価の高いのは②です。次が③。 ①は評価しません。「興味があり……」って、ウソっぽいです。この人なりの事情が全くありません。「これまでにも……経験があります」は事実だったとしても、どう見るかは、この言葉だけでは判断できません。「経験があるから、そ

「使えない派遣社員ばかり来る」のは、あなたの会社の無能を反映している

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TOP 労働者側がどんどん不利になるわけ 人材派遣と国・産業界 使えない派遣社員ばかり来るのは 派遣会社にしたら、「どんな使えないやつでも送り込めば、利益になる」 派遣先で、「今度来た派遣社員、全く使えない」という声が上がることは少なくないでしょう。 ネット上では「使えない派遣社員を辞めさせたい」「派遣社員を早々に追い出す方法はないか」「なんで派遣社員ってバカばかりなんだ」といった書き込みも見られます。 このように、怒りをぶつけられるのは、決まって派遣社員です。が、思い出しましょう。その派遣社員を送ってきたのは、人材派遣会社です。 責任は派遣社員本人ではなく、人材派遣会社にあります。非難するなら、人材派遣会社を相手にするのが先です。 【登録面接ではまともに能力・適正のチェックはしていない】 ・登録面接でやっていること 工場などの単純作業の場合、派遣社員の登録面接は至って簡単に済まされます。 正社員のように、一次面接・二次面接・重役面接……とはなっていません。 たいていは一回きり。しかも面接官は、直接の担当者になる予定のひとりきりです。 続きを読む 折りたたむ ・仕事の能力は問われない 事務仕事ならば、パソコンの能力のチェックなどをやります。が、工場ならば、私の知る限り、仕事の能力を計るようなチェックはありません。 単純な絵を書くようなものをやったことはあります。おそらくは「CAB試験」という、能力よりも性格をみるためのものでしょう。 だとしても、形ばかりです。まともにやれば、1時間、2時間掛かるものです。私の場合は、3〜5分程度のものを2問やっただけでした。 「不採用にするときの理由に使うために格好だけやっている」という話もあります。 【派遣会社はダマして人を連れてくる】 ・どんな求人広告が出ているか知っていますか? 「なんでこんな使えないやつがきたか」というのならば、正社員側の人は、どんな求人広告が出されているか知っていますか? たいていは「簡単な検査」とか「補助的な仕事」となっているはずです。しかも、しばしば「未経験者歓迎」などのフレーズも添えられています。 ・派遣社員はウソの仕事内容を見て、応募している 実際にあなたの職場でやっている仕事内容とかなりの違いがあるはずです。 派遣社員は

人材派遣の「未経験者可」の求人広告は信じるな

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TOP 職場に入るまで 求人広告のチェックの仕方 「未経験者可」の求人広告 派遣先は承知していないのに、「未経験者可」となっているかも 人材派遣、パート、アルバイトなどの広告で、「未経験者可」というものはたくさんあります。 あまりアピールするような経歴もなく、そういったものを中心に見ている人もいるでしょう。 当然、「実際に働くところの人(派遣先など)が、『未経験者でも大丈夫ですよ』といっているのだろう」と考えるところです。 が、特に人材派遣の場合、要注意です。適当な希望を伝えただけで、実際の求人は人材派遣会社に丸投げの派遣先が少なくありません。 派遣先は「当然、ある程度の経験者が来る」と思っている可能性も高いのです。「人材派遣」「派遣社員」という言葉のイメージから、「即戦力が来る」なんて期待しているところだってあるでしょう。 ここへ未経験者がノコノコと顔を出すと、当人は全く悪くないのに、「なんでこんな使えないやつを寄こした」と怒りをぶつけられることにもなりかねません。 【「経験者」とはなにを意味しているか】 ・正社員採用の場合は、「3年以上の実務」で「経験者」扱い かつて正社員の募集の場合、「3年間、その仕事をしたことがある」というのが、「経験者」のめどとされていました。 当然、3年以上勤めていたとしても、その仕事に習熟したかどうかは、その人次第です。 採用する側にしたら、ここで一応の“足切り”をしておいて、あとは「面接で個人個人に当たる」といった形になっていました。 続きを読む 折りたたむ ・アルバイト、パートの場合は、ほとんど意味がない が、アルバイト、パートの場合、「経験者」には、ほとんど定義がありません。 あえていえば、「少し強気の求人主が、“だれでもいいわけではない”とアピールしている」ぐらいのニュアンスでしょう。 「未経験者可」としていても、「だれでも採用します」ではないでしょう。「とりあえずは応募してみてください」ぐらいの意味のはずです。 だから、「未経験者可」に応募しても落とされる人が出てくるのです。 【人材派遣会社の思惑】 ・派遣先の環境など知らない 人材派遣の求人の場合の、「未経験者可」はもっとずるい思惑が込められています。 人材派遣会社は、派遣先の環境を全く知りませ

派遣社員としての働き方②

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TOP 経験からのアドバイス 派遣社員の働き方 働き方② 当日分の仕事が残ってしまうのは、あなたのせいではない 新しい職場にきたら、「がんばろう」と思う人が多いでしょう。むしろ、当たり前でしょう。その職場での上司(指揮命令者)や同僚にもいい印象を与えたいでしょう。 また、「任された仕事を一生懸命やることが、将来の自分につながっている」なんて信じている人もいるでしょう。 が、あえていいます。「だからといって、がんばりすぎるのは、やめておきましょう」 何度も申し上げますが、派遣先にも人材派遣会社にも、あなたのことをちゃんと見ている人はいません。少なくとも、そういうシステムになっていません。働きが良かろうと悪かろうと、派遣先にすると、人材派遣会社に支払う代金は同じです。昇進させるかどうかの判断もしなくていいです。人材派遣会社から、あなたに払う時給も同じです。 では、どういった働き方をすればいいのでしょうか。 【「手を抜く」のは決して楽ではない】 「手を抜く」という選択肢も否定しません。たいした金額はもらっていません。3分の1の働きでも、別に派遣先には損をさせていないでしょう。また、手を抜かないと、体を壊してしまうような劣悪な条件で働いている人だっているででしょう。 が、「手を抜く」というのは、かなり高度な精神的作業です。「このぐらいまでならば、大丈夫か」と考えるのは大変です。「こんな自分で本当にいいのか」と、後ろめたさに、精神的に疲れてしまうこともあるでしょう。 もし、「手を抜くことに平気」なんてなったならば、それはそれで困るでしょう。自分の将来を暗くするようなものです。 続きを読む 折りたたむ 【「仕事が時間内に終わらない」のは派遣先の管理者・経営者の責任】 職場でのとるべき態度は、「淡々と仕事をこなす」です。 この「淡々と」をどれだけ説明しても、抽象的なものに終わってしまうでしょう。それでも説明しておきます。 まず、「休憩時間は規定通り取る。残業は当初契約にある以上はしない」です。 仕事の量によっては、やるべき作業がさばききれずに、翌日以降にもどんどんたまっていくこともあるでしょう。だからといって、急いでやることも、残業してまでこなすことはありません。 それはあなたが責任を感じることではありません。

少しでも手間をかけたくない相手が、派遣社員

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TOP 経験からのアドバイス 派遣社員の働き方 手間を掛けたくない相手が派遣社員 正社員は正社員同士の人間関係で手一杯 派遣社員に対する評価システムはありません。 派遣先で一生懸命働こうが、手を抜いて適当に働こうが、体を壊して半病人状態で過ごしていようが、派遣先が支払う派遣料金も、あなたが受け取る時給も変わりません。 違いがあるとしたら、「そこを終えて次にどこか行く時は、人材派遣会社の担当者がいい顔をしたり、しなかったり」といった程度のことでしょう。「二度と派遣先に送ってくれない」までは、よほどのことがない限り考えられないでしょう。 【派遣会社の関心は「しっかり働いてもらう」よりも「一人でも多く送り込む」】 人材派遣会社は、いったん送り込んでしまえば、あとはどうなろうが、関心を持ちません。あるいは、関心があっても、それで手間をかけることはありません。それよりは、「1人でも多く、どこかに送り込む」ということに労力を割くはずです。 そんな状況ですから、人材派遣会社が送ってくる人間には当たり外れがあります。“外れ”を引いている派遣先もたくさんあるはずです。「よく派遣先が許しているな」と思います。 続きを読む 折りたたむ 【これで事前面接がなくなるはずがない】 で、思い出していただきたいのが、「事前面接」の横行です。 労働者派遣法の規定の上では、派遣先には採用・不採用の権限はありません。「どういった人が来るか」といった情報を持つことさえ禁じられています。 送り込む人材の質については、派遣元が責任を持つことになっています。そうしないと、派遣元は「最初にちょっと口を利いただけで、ずっとビンパネするだけの存在」になってしまうからです。 が、今のように、マッチングらしいマッチングはしないで、「送り込みさえすれば、あとは自動的にもうけが出る」という形になっている以上、派遣先の方で選別したくなるのは、ある意味当たり前です。 こうして、事前面接禁止は有名無実化し、人材派遣会社は単なるピンはねするだけの存在になっているわけです。 が、派遣社員に対する興味もたいていはここまでです。そこから先は、まったく仕事ぶりを評価するシステムがないのは、すでに書いたとおりです。 なぜ、こんなだらしない形がまかり通るのでしょうか。 【正社